楽器の選び方について

サロンに、以下のような匿名の質問をいただきました。

「楽器の選び方について
納さん始めサロンのみなさまに質問があります。
みなさんは楽器の選ぶ際どういったことを意識してみますか?
アンプの出音だけで判断していましたが、どうも実際使うと思ったような音になってくれません。
いかがでしょうか?」

そうですね、この場合の楽器というのは、ベース本体と、アンプ等の出力部分とを分けて考えるのがいいかと思います。
といっても、どちらの場合も、結局手にして、そして本番で何度も使ってみて始めて、その善し悪し、あるいはすくなくとも自分とのマッチングがわかるといえます。
ですので、選ぶ際にどれほどいろんな試行錯誤を重ねても、結局ミスマッチングということも大いに起こるだろうことは想定しておく必要がありますね。
でもとにかく大事なことは、自分がどんなプレイスタイルを求めているのか、またどんな音を好みとしているのかということをしっかり把握しておくことかと思います。
これは練習メニューも同じで、そういったことがわかったいないのに、「さて練習しよう!」と思っても、その目標地のイメージを持っていないのに、目の前の練習の内容を決めることが出来ませんよね。
楽器の選択も同じで、「さあ楽器を買おう!」と思っても、自分がどんなプレイスタイルを目指し、またどんな音色が好みなのかわかっていないときに、楽器を選ぶことは無理です。
ということで、楽器選びで一番大事なことは、自分の目標とするプレイスタイルや好みの音をしっかり把握しておくことです。
それによって、4弦がいいのか、5弦なのか6弦なのか、アクティブなのかパッシブなのか、ピックアップはジャズベタイプのシングルコイルが良いのかハムバッキングタイプのデュアルコイルか、フレットレスなのか等々、様々な選択肢から決めていくことが出来ますからね。

そんなことを前置きしておいて、僕は楽器選びのときに注意したことを書いてみたいと思います。
(全文はサロンに載せています)

エレクトリックベースの場合について。

1)弦の数 
2)ピックアップの種類
3)アクティブかパッシブか
4)フレットレス
5)ネック
6)ボディの種類
7)コントロールのつまみ
8)その他注意する点
とりあえず、初めてのエレクトリックベースを触らせてもらうとき、その状態を見極めるときには以下のようなことをします。
A)すべての弦の、一番下から上まで、1フレットずつ音を出して、デッドポイントや、先ほど説明した、バズノイズよりもひどい状態で音が鳴らないようなフレットの有無をチェックします。
同時に各弦、各ポジションの鳴りも確認します。
B)Low-B弦の場合、往々にして、糞詰まりのように、低域がかなり鳴らない楽器があります。これはなんとフォデラでも、僕の経験では、3割近くの楽器でそんなことがありました。そのような楽器は、弦を換えようがネックを調整しようが、糞詰まりは解消されませんので、NGです。
C)High-Cの楽器も、同じようなことがあって、例えばG弦の12フレットのGの音と、C弦の7フレットでの同じGの音を比べると、明らかにHigh-C弦の方が抜けが悪い、あるいは鳴りが落ちる場合がよくあります。これも、まずどうやっても解消されませんからNGです。

アコースティックベースについて。
こちらは、弦の数とかピックアップの種類などということを考える必要がないので、エレベよりはシンプルです。
1)各弦のバランス
2)開放弦での鳴り
3)高音域と低音域のバランス
4)フラットバックかラウンドバックか
5)その他
アコースティックベースというのは、バイオリンやビオラ、チェロと違って、その形態にもサイズにも、全く統一の規格がないらしく、作り手の考え方一つで、千差万別のようです。サイズでいうと、本当にでかいフルサイズ(持ち運びの問題から、ジャズで使っている人はまずいません)から、8分の7、4分の3などなど。形態も、ボディの上の部分が、くびれたようなひょうたん型から、上の下も同じような寸胴型などなど。
価格に至っては、10万円位から1000万を超えるようなものまであります。でもこんな僕ですら、楽器屋さんで弾かしてもらうようなときに、例えば100万のベースと400万のベースを弾き比べても、100万のベースの方は気に入ったりします。
必ずしも楽器のクオリティーと価格は一致しない、あるいは3倍高いから3倍良い楽器とはいえないという、かなり怪しげな世界です。

弦に関して
それぞれの弦に関しては、これはもういろいろありすぎてとても解説できませんし、それよりも、僕自身、その中の一部しか使った経験がないので、わからないというのが正直な答えです。

アンプについて。
大きく分けて、ヘッドとキャニネットが一体になった一体型と、分かれたセパレートタイブとがあります。
僕はセパレートタイブが好きです。

僕も、楽器もアンプ、本当にいっぱい買い換えてきました。
一体どれほど試行錯誤してきたか! そしてどれほどお金をかけてきたか!
まさに売っては買い、売って買いの連続。
フォデラだけでも5本くらい買いました。そのうち3本もは売りましたが。
そして、いまでもヘッドやキャビネットそれぞれ3種類ずつくらい持っていて、状況に合わせて換えています。

ということで、楽器選びはかくも難しい状況です。
でも選択肢が多いというのは楽しいですよね。
まずは自分の目指すスタイルや好みを見極めることが大事かと思います。

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納浩一 CODA コーダ

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