新作「CODA」に参加していただいたミュージシャンのインタビュー、第9回目はギタリストの布川俊樹さんです。

今回は、「B.B.Groove」と「狢」の2曲に参加していただきました。
共にジャズ・ロック色の強い楽曲ですが、山木秀夫さんと梶原順さんが創り出す強力なグルーブの上に、ロック色たっぷりのギターを乗せてもらうというコンセプトでお呼びしました。
皆さん、本当にご機嫌な、そして仕掛け人の思い通りのサウンドと演奏を提供してくださいました。

布川さんとは古い付き合いというだけでなく、もう本当にたくさんのユニットでライブやレコーディングの現場を共にしてきました。
あ、今日もこれから布川さんと一緒だ!

それはさておき、もちろん布川さんの自己のユニット、「Valis」を始め、今日ご一緒する、ビブラフォンの香取良彦さん(インタビューにも登場していただいています)とのトリオ、「カトリオ」、香取さんのオーケストラ、ウルトラマンジャズ、こちらもインタビューに登場していただいた山木秀夫さんとのトリオ「Blood Trio」、そして布川さんとのコラボユニット「DuoRama」等々。
一体何枚のアルバムを一緒に作り、また何本のライブで一緒に演奏し、そしてそしてどれほどの時間を一緒に飲み明かしたことか!
出会いは1989年だったと思います。
初めて一緒に演奏したのは、確か池袋のスタジオだったと思うのですが、セッションしたその日のことはお互い鮮明に覚えています。
布川さんはその頃はいまよりずっと、布川さんが愛してやまないジョン・スコフィールドさながらのプレイスタイルで、その演奏があまりにジョンスコ的でご機嫌だったので、僕の脳裏に強烈に残っています。
「へぇ、日本にもこんなアプローチのギタリストがいるのか!」って。
実は、その頃のボストンには、いや、きっと日本にもだったのでしょうが、ジョンスコ系のギタリストはあまりいなかったと思います。確かにいまもあまりいないですよね。
布川さん、目の付け所がいい!
僕もバークリーから帰国し、東京に出てきてすぐだったこともあり、ほとんど誰も知り合いがいない中、よくセッションに誘っていただいたと思います。
それからまもなく、彼のユニット「Valis」に呼んでいただき、また時を同じくして「カトリオ」を立ち上げた訳です。
「カトリオ」では、本当に毎年のように全国行脚をしました。
南は与那国島から北は網走、全国行っていない県はないというほどです。
そのときの面白い話は尽きませんが、時代も良かったし、我々も若かったので、とにかく毎日毎日、楽しくジャズが演奏できた時代です。
そんな我々も還暦を過ぎ、またジャズを取り巻く環境も悪化の一途をたどっていますが、お互い腐ることなく、もう少し頑張って日本のジャズシーンを盛り上げていきたいと思っています。

CODA /納浩一 - NEW ALBUM -
納浩一 CODA コーダ

オサム・ワールド、ここに完結!
日本のトップミュージシャンたちが一同に集結した珠玉のアルバム CODA、完成しました。
今回プロデュース及び全曲の作曲・編曲・作詞を納浩一が担当
1998年のソロ作品「三色の虹」を更に純化、進化させた、オサム・ワールドを是非堪能ください!