「こんな曲をコピーした!」第7回「Like Someone In Love」ジェフ・バーリン

皆さん、改めて明けましておめでとうございます。
2020年、オリンピックイヤーが始まりました。といっても、もう皆さんはすっかり普通営業モードに入っておられるかと思います。
さて、新春第1弾のサロンの投稿は、「こんな曲をコピーしました!」の第7回です。
今回取り上げる演奏は、エレクトリックベースの名手中の名手、ジェフ・バーリンによる、スタンダード中のスタンダード、「Like Someone In Love」の演奏です。

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バークリーにいたころに、知り合いから借りた、隠し撮り音源なので、音質がかなり悪いことはお許しください。演奏自体は1984年頃のものかと思います。
当時、このライブ音源での、特にこの曲でのジェフ・バーリンのソロを聴いてぶっ飛んだ記憶があります。
その当時日本では、エレクトリックベースで、こんなソロをとることが出来るベーシストはもちろんのこと、ジャズそのものをやる人も本当に少なかった時代でしたから。
ジャズはもっぱらアコースティックベースでやるもの、エレクトリックベースはポップスやロックと、相場が決まっていたような時代です。
そんな僕が、バークリーに入学する前の一ヶ月間、NYで様々なセッションを見てわかったのが、アメリカでは、少なくともNYでは、エレクトリックベース奏者もめちゃくちゃジャズがうまいということ。そしてフュージョン系と言われるエレクトリックベース奏者は、そのほとんどが、当たり前のようにジャズが出来るということでした。
というか、ジャズが出来ないと、フュージョンは出来ないという、当たり前のことが、日本では普通ではなかったんですね。
で、バークリーに入ってすぐに聞いたのがこの録音。
いやはやもうぶったまげました!
このテイクでは、ジャフ・バーリンがテーマもとっているのですが、まあその素晴らしい唄い方といったら。テーマを聞いた瞬間に、「ああ、これはもうコピーするしかない!」と思いました。
それに続くソロも、驚愕です。
実はこのコピーは、バークリーにいた1988年頃に書き起こしたものですが、それを30数年ぶりにコンピュータ譜面に変換するにあたって、再度、細部まで再コピーしてみました。
本当に超絶なフレーズの連続なんで、結局まる三日くらいかかりましたが、それでも細部に至っては聞き取れないような部分も結構あります。

しかし30年ぶりにこうやってコピーしてみて、あの当時もそうでしたが、いまでも、こんなこと全く弾けない!
しかも彼は即興でこの演奏をしている訳ですからね。
いやはや、本当に頭が下がります。そして彼らの底力に、改めて驚かされました。
特に感心した部分を挙げておきますね。きっといろいろ参考になるともいます。

1)4弦ベースの、本当に隅から隅までを使いこなしている。
E弦の1フレットから、G弦の21フレットに至るまで、しかもE弦の18フレットあたりもどんどん使ってきます。まあ、彼は体格もあるので指も長いのでしょうが、とにかく楽器の隅から隅まで知り尽くしているという感じですね。
2)単なる普通のスケールでも、これほどまでに正確なリズムと高速で弾くと、説得力がものすごい!
3)複雑なクロマティックフレーズを、楽勝で弾いている。しかも即興で!
彼の頭の中には、膨大な量のフレーズの蓄積があり、それが瞬時に聞こえてきて、しかもそれらをきっちりと楽器で弾けてしまうんでしょうね。僕なんかそのコピーしたフレーズを、何十回も繰り返して練習しても弾けないのに。
4)とにかくリズムがいい。当たり前ですが。
5)フレーズがとにかくなめらか。音が濁ったり滞ったりすることはほとんどない上に、本当になめらかに歌い上げている。

まあ、数え上げたらきりがありません。とにかく譜面を見ながら一度、聞いてみてください。
汚い言い方ですが、おしっこ、ちびりますよ!
昨今、こういった高速フレーズを弾くベーシストはたくさんいますが、こういったジャズの細かいコード進行の上で、しかもかなりインサイドに、それにそってきっちりと弾き切ることの出来るベーシストは、そうはいないと思います。
ということで、我はと思わん方は是非、音源に合わせて弾いてみてください。
新春早々、超難題の提供ですね、
では本年もサロン、楽しみにしていてください。
次の投稿は、若手ながら大活躍のドラマー、川口千里さんのインタビューを予定していますので、乞うご期待!

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