前々回のブログ、「やはりジャズは絶滅危惧種?」の反響が大きかったことは、この前のブログにも書きました。
で、そのブログへのコメントで、とっても考えさせられる書き込みをしてくださった方がいました。
時間のある方は、その方の書き込み、そしてそこにある、その方自身のブログを読んで頂けたらと思います。

結論から言うと、ジャズを絶滅に向かわしているのは(もちろん、こと日本のジャズシーンに限った話ですが)、ジャズミュージシャンそのものに一番の原因があるのではないか、ということです。
ぼくもそのことは、以前から痛感しています。だから、そういった問題意識を持った仲間が集まってEQというバンドを立ち上げたということもいえるかと思います。
ということで、その方への返信を、もう一度ここでブログとして載せておきます。
また皆さんの感想等、お聞かせください。

そういえば、「もう少し衣装なんかにも気を使ったら...」というメッセージもありましたね。
分かってはいるのですが...。だれか、ただでスタイリストしてくれる人、いませんか!?

ということで、せっきーさんへの返信です:
せっきーさん、凄く耳に痛いメッセージ、ありがとうございます。
そうですか、大御所達のドリームチーム、あきませんでしたか? そうかもしれません。ただ僕自身が自分の耳で、そのライブの演奏を聴いていないので、何ともいえませんが、せっきーさんがそういう感想をお持ちになるような状況も、簡単に想像できます。
さすがにローディーに「あまりにつまんなくて...」っていわれてしまっては、これはもう、どうなんでしょうね。

ただこれは言い訳にしかならないのですが、僕のやっているジャズのセッションなどでも、諸事情でリハがほとんどできていない状況であったり、セッションと銘打って、本当にその日初めて会った同士が、お互いの手のうちを手探りしている状態で演奏しているなんてこともままあります。僕自身は決してそんな状況を良しとしているわけではないのですが、かといって、その日もらえるギャラの何倍もかけてリハを積むということもできなかったり、あるいはジャズファンの中には、そういう手探りのセッション(中には多くの、ミスマッチングといっても過言ではないような人選もある)に、セッションの醍醐味を感じる人もいたりします。
でもこの大御所チームに関しては、そのどちらも当てはまらないですよね。ということは、それらとは違う、何らかの大きな問題が、彼らにあったのでしょうね。

くはそれは「おごり」だとおもいます。あるいは「慢心」かもしれません。真摯に音楽に向き合う姿勢は、きっとあのレベルの人達なら、ずっと持ってきたであろうし、だからこそあの地位にいるんでしょう。それが、なぜかその日のライブでは、どこかに忘れてきたのではないでしょうか?

かくいう僕も、Varisのラストライブの時はそれを忘れず会場まで持ってきたのに、せっきーさんが来てくれた他のライブでは、どこかに置いてきていたのかもしれません。

「また足を運んでもらう」というのは、ショービジネスや、人前で演奏するということを生業とするものには、本当に大事なことだと思います。ディズニーランド以外のテーマパークがことごとく飽きられ衰退している状況で、ディズニーランドが一人勝ちしていることに似ていて、資金力とアイディア、理念と情熱が揃っていないと、これはなかなかうまくいかないのだろうと思います。
パット・メセニーグループはそのあたり、ジャズ界におけるディズニーランドなのかな、
なんて思ったりします。すると僕がやっているバンドは、EQをして、ハウステンボスくらい? それ以外のセッションとなると、これはもう夕張のロボット博物館かも。セブンも、ユニバーサルスタジオどころか、せっきーさんの感想を聞く限りでは、河口湖の富士急ハイランド、あるいはせっきーさんやそのローディーくんの感想が額面通りだとすれば、うちの近くの相模湖ピクニックランドくらいかも。
まあ、そんなたとえはどうでもいいんですが、そんなわけで、リピーターになってもらうというのは本当に大変なことだと思います。

例に出されている、矢沢永吉さんや小田和正さん、きっと本当に真剣勝負なんでしょうね。まだそういった方のライブを拝見したことがないので何ともいえませんが、矢沢さんに関しては、結構、ぼくのまわりで彼のツアーに参加している人も多いので、やはりその真摯な姿勢については、よく耳にします。

ジャ
ズが衰退するのは、何も状況や景気のせいだけではなく、第一義的に、ミュージシャンの姿勢、レベル、情熱の問題だということは、僕もよく分かっているつもりです。だからどうすべきなのかということも、頭では分かっているつもりです。ただ分かってはいるのですが、なかなか行動が伴わないんですよね。

う~ん、僕もなんだかうまく文章がまとまらなくなってきましたが、きっとせっきーさんのおっしゃる、「メンバーの情熱がひとつの方向に向かう」という、一件シンプルに見えることが、なかなかできないんでしょうね。
でもこういったご意見(ご批判といってもいいのかもしれません)を真摯に受け止め、明日からの演奏にいかしたいと思います。いろんな意味で、僕自身、セヴンのようにならないためにも。「なにごとも初心忘るるべからず」ということでしょう。

CODA /納浩一 - NEW ALBUM -
納浩一 CODA コーダ

オサム・ワールド、ここに完結!
日本のトップミュージシャンたちが一同に集結した珠玉のアルバム CODA、完成しました。
今回プロデュース及び全曲の作曲・編曲・作詞を納浩一が担当
1998年のソロ作品「三色の虹」を更に純化、進化させた、オサム・ワールドを是非堪能ください!