
こんな曲をコピーしました!」のコーナーの第5弾は、エディ・ゴメスです。
とりあげた曲は、チック・コリアの作曲による超難曲「Humpty Dumpty」、収録アルバムは「Mad Hattter」です。
音源はYouTubeにもありますので、そちらを参考にして頂ければと思います。
(コピー譜全部はサロンにて公開しています)
この曲に初めて出会ったとき、それはバークリー時代だったのですが、そのときはまさに手の足もでなかった記憶があります。
とはいえ、最近でも手や足が出ている気がしないのですが。
それくらい、本当に難しい曲だと思います。
当時、手も足も出なかった僕は、その対策として誰かのソロでも研究してみようということにしたのですが、TouTubeなどない当時は、この曲でのベースのソロは、このエディの、このアルバムでのものしかありませんでした。
でも、調べたわけではありませんが、いまでも、チック・コリア・トリオでの、ジョン・パテトゥイッチのライブの音源くらいしかないのかもしれません。
そちらでも、パテトゥイッチが超絶なソロを繰り広げていますが、このエディのソロも超絶です。
このソロを採譜したのは、いまから35年ほども前のバークリー時代ですが、今回サロンでの公開に当たって、もう一度しっかり聞き直しながら音を採ってみました。
いやいや、再発見の連続!
そして「なんでこんなことが出来るの?」という驚きの連続!
やっぱり、このレベルの人は本当にうまいんだなと言うことを、改めて思い知らされました。
どんなことを再発見したかを、ちょっと上げておきます。
- アルペジオの分散フレーズ
- その分散の時の、アッパーストラクチャーの活用
- この厄介のコード進行の対策としての、アベイラブルスケールにおけるコモンノート(共通音)の活用
- この厄介のコード進行の対策としての、コードのリハモナイゼーション
- リズミックなアイデア
こんな様々なアイデア満載のソロとなっています。
そして今回、採譜していて気づいたのですが、エディのソロに対するチックとスティーブ・ガッドの伴奏が、あまりにそのベースソロと合っているという点です。
これは僕の想像ですが、おそらくエディはそのソロの大枠を大体決めて録音に臨んだのではないかということです。
少なくともチック自身は、彼のアルバムやライブではそうしているらしく、あのゲーリー・バートンとのデュオでの有名なアルバム、「クリスタル・サイレンス」では、ゲーリーはチックに、ソロをしっかり作ってきて欲しいとうようなことを言われたと、その自伝に書いてありました。
またパテトゥイッチも、ツアー前に、ソロを作ってくるようにいわれたというような話を聞いたことがあります。
その真意は定かではありませんが、いずれにしても、このソロでの、チックとガッドの伴奏が、あまりにベースのフレーズと合いすぎています。
もちろん、彼らの天才的感覚からすれば、即興でもそんなことが出来るのかも知れませんが。
そんなことも含めて、是非このアルバム、そしてこの曲の演奏を聴いてみてください。
いろんな再発見があると思いますよ。
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