
11月21日は我が町・藤野の「森のイノベーション」で、第3回目になる音楽講座を開催しました。
ゲスト講師はブラジル音楽の第一人者、安井源之新さんでした。
30人を超える聴講者が集まり、大盛況となりました。
内容も、まさに目から鱗の連続で、終わってからも何人もの人が、時間内に聞けなかった質問や、源之新さんのCDを求めて、なかなか撤収もままならないような、それはそれは盛り上がった講座でした。
そんなかからこれはというエピソードを一つ。
源之新さん曰く、「ブラジル音楽は半拍進行が命!」
これだけではなんのことか、普通の人にはわからないですよね。
でもその話を聞いていた僕には「はた⁉︎」と気になる思い出が浮かびました。
それこそ、バイブルを作成していた15年前、「The Girl From Ipanema」の譜面を作成していた時に、そのメロディにシンコペーションがすごく多いことに違和感を覚えました。
「あれ、この曲のメロディ、こんなにシンコペしてたっけ?」と。
でもいろんな譜面を調べたら、確かにそうなっていました。でも一緒に演奏する人の多くは、そんな風にはメロディを演奏していないし、僕の記憶するメロディもそう。
さて、どうしたものかと悩みました。
実際、この曲のテイクで最も有名なスタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトの演奏を聴いても、そんなにシンコペーションはしていません。
悩んだ挙句に、でもやはり多くの譜面に忠実に、バイブルのメロディを掲載することにしました。
でも、そこがまさにポイントだったんだということを、源之新さんの「ブラジル音楽は半拍進行が大事」という話を聞きながら思い出したのです。
ということで、そのゲッツの音源とバイブルの譜面を見比べてみてください。
「ああ、ブラジル音楽のあの独特のグルーブ感はそこか!」というヒントになります。
そして、このゲッツのテイクがなぜアメリカで大ヒットしたのかも。
スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト














