
ジャック・ディジョネットが鬼籍に入られたそうです。
アンソニー・ジャクソンの訃報が届いたのが1週間ほど前。僕が若い頃聴きまくったレジェンド達が次々にこの世から消えていきます。
僕自身がそんな年齢になったんだということでしょう。
ジャック・ディジョネットを本当によく聴くようになったのは、このキース・ジャレットとの「Standards Vol.1」です。
1983年リリースで、僕は23歳。まさにジャズの面白さ、それも、スタンダードでもここまで創造性に溢れ、また新たな世界を開拓できる素材になるのかということの提示してくれたという意味で、僕のジャズ人生で貴重なアルバムです。
まだ自分のスタイルも定まらず、ジャズの中でも、とりあえずどの方向に進めばいいのかという行き先も見えていなかった僕に、「ああ、これは僕の目指す方向の一つかもしれない」というような指標になりました。
ちょうどアメリカのバークリー音大に進むことを決意した時期でもあり、今から思えば、留学前に一つの指標を見つけることができたのは幸運でした。
そのアメリカでは、ニューヨークでのジャックのユニットのライブも見ました。半分はピアノを弾いていましたが。
またハンコック、メセニー、ホランドとのユニット、「Parallel Realities」のサウンドにも本当に大きな刺激をもらいました。
東京でのライブでは、確かにマイナーブルースなのに、聴いている自分が何度もフォームを見失うという衝撃の演奏に、彼らの凄さを思い知らされました。
そんなこんなの思い出がたくさんありますが、僕にとってはそのどれもが、本当に貴重な音楽的財産です。
あらためて、心よりご冥福をお祈りします。















