ジャズ入門講座(ソロ編)第4回です。「コモンノート(共通音)」について

ジャズ入門講座(ソロ編)の第4回です。
今回のキーワードは「コモンノート(共通音)」です。このコモンノートを利用することによって、ソロは圧倒的に楽になるはずです。
ただ、曲のコード進行にしっかり乗っ取った上での使用でないと、コード進行を無視した、「とにかくなんとか形にするための」ソロといったものになりかねないので、ご注意ください。
(全文はサロンに公開しています)

そのコモンノートの解説に進む前に、前回解説した、ビ・バップ的なアプローチに関してもうすこし触れておきましょう。
これは言い換えれば、どんな曲であろうが、あるいはどんなコード進行であろうが、とにかくそこにあるコードあるいはコード進行に対して、そのアベイラブル・スケールを設定し、それを元にフレーズを当てはめていくという考え方でした。そしてその上で、ビ・バップらしいサウンドを得るために重要になってくるのが、オルタードテンションとクロマティック・アプローチの使用であるということでしたね。
でも実は、ビ・バップ的なアプローチというのは、ことベースという楽器にとっては、あまり向いていないと僕は思っています。
というのも、やはりビ・バップ的なアプローチというのは、そのおおもとがパーカーであるように、とにかく音数を多いこと、そして早いパッセージの多様、はたまた広い音域に渡ってのアルペジオの分散、複雑なクロマティックの動き等々が、そのサウンドの重要な要素となります。
これらはどれをとっても、少なくともベースという楽器にはあまり向いていないアイデアといえます。
音数を多くすることも、早いパッセージを弾くことも、また広い音域に渡るアルペジオフレーズも、複雑なクロマティックな動きも、そのどれを取っても、ベースでそれを自由自在に弾きこなすためには、相当な技術が要求されます。
もちろん、ジャコのように、圧倒的なテクニックがあれば、出来るでしょうが。

さらには、ドミナントスケールなどに関する膨大な知識と、それを楽器でちゃんとサウンドさせる知識や能力も必要となってきます。
そんなことを考えると、このアプローチは、ベースという楽器においては、相当な上級者でないと無理かと思います。
そこで有効になってくるのが、第2回の講座で挙げた、ガイドラインとモチーフデベロップメントですね。このアイデアでは少ない音数でも、それなりの内容のあるソロを取ることが出来ます。もちろん、選んだモチーフやガイドライン次第では、早いパッセージでなくても良いでしょうし、広い音域を使ったアルペジオである必要もありません。
ですが、そうはいっても、実際にスタンダードの曲のコード進行に対して、そんなに簡単にガイドラインが思い浮ぶ訳でもないでしょうし、モチーフが決まったとしても、それをコード進行に合わせて、どんどん発展させられるわけでもないでしょう。それはそれで、そんな簡単なものではないと言うことですね。ガイドラインを見つけるためにも、モチーフを発展させるためにも、それはそれなりの、多くのトレーニングが必要だといえます。
ただ、ビ・バップ的なアプローチに比べれば、ベーシストにとって、特にまだジャズに目覚めてそんなに時間が経っていないというような方には、有効なアイデアであるとはいえますが。

さて、前置きは長くなりましたが、ではここからは、そのコモンノート(共通音)を使っての、アドリブの取り方を解説していきましょう。
これまでに述べたビ・バップ的なアプローチより遙かに優しいですし、またガイドラインやモチーフデベロップメントの考え方の一つではありますが、アイデアがよりシンプルな分、これなら初心者でも、割と簡単に使えると思います。

ここでは何曲か、実際のスタンダード曲を例に挙げて、説明していきましょう。

まずは「枯葉」を使って。
譜例1)を見てください。これは枯葉のメロディをもとに、各コードのアベイラブルスケールを表したものです。

でも、ジャムセッションなどでこの曲が演奏されるとき、よく耳にするのが、コード進行など全くお構いなしで、ただひたすら、このGmのAoreianでソロを取っているとしか思えないソロです。最初にも言いましたが、これこそが過度な使用という状態です。いくらコモンノードが使用可能だからといって、ベーシックなコード進行を無視しての使用では、あまりに無策といえます。いわゆる「とにかくなんとか形にするための」ソロとしかいえません。
しっかりとコード進行を感じながら、ここぞというときは、そのコードスケールにおけるキャラクテリスティック・ノート(特徴を表す音)をうまくフレーズに組み込むことが大事です。

ではもう1曲、ソロを作ってみましょう。
譜例3)を見てください。これもスタンダードで有名な曲「Bye Bye Blackbierd」のコード進行での、各コードのアベイラブルスケールを挙げたものです.

コモンノートを使う場合のこつは、モチーフの設定にあるといえるでしょう。
コモンノートを元にして、うまくモチーフが決まれば、同じ(あるいはほぼ同じ)ようなフレーズを弾いているにもかかわらず、コードが変化していってくれるで、フレーズ自体の響きが勝手に、カラフルに変化していってくれます。
こんな省エネはソロも、無いといえませんか?

是非皆さんも、スタンダード曲の各コードのアベイラブルスケールからコモンノートを見つけ出し、省エネなソロを取れるよう研究してみてください。

ではまた次回。

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