Everything Is Everything ベースコピー譜

DL23062301

Everything Is Everything ベースコピー譜

商品番号:DL23062301
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バージョン 1
制作 納浩一オンラインショップ
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ベーシスト列伝第6回は、ウィリー・ウィークスを取り上げたいと思います。
今回はダニー・ハサウェイのアルバム、その名も「Donny Hataway Live」というアルバムに収録されている、「Voices Inside(Everything Is Everything)」という曲でのベースソロです。

このアルバムは1971年録音なんで、ウィリー・ウィークスはなんと若干24歳!
いやいや、ドラマーのフレッド・ホワイト(E,W&Fのモーリス・ホワイトの弟で、もちろんそこのドラマー)に至っては若干16歳だったそうです。勘弁してくれぇ!
このアルバムは、おそらく多くのベーシストはもとより、R&Bが大好きなミュージシャンやリスナーにとって、もうバイブルとなっているアルバムではないかと思います。
多くの人がこのアルバムを、大好きなアルバムや影響を受けたアルバムの上位に挙げています。
前回、このベーシスト列伝で取り上げたジョン・パティトゥッチも、彼が若かりし頃、このアルバムでのウィリー・ウィークスの演奏に大きな影響を受けたと、何かのインタビューで語っていました。
僕自身も、このアルバムには、もう言葉では表せないくらいの影響を受けました。
初めて聴いたのはおそらく19歳は20歳くらいの頃。まだR&Bやソウル、ファンクといった音楽に出会ったすぐ位の頃かと思います。
もちろん、E,W&Fやブラザーズ・ジョンソンというような、派手はものは聴いていましたが、このアルバムのような、ちょっと渋めのものはまだよく知りませんでした。
一緒にバンドをやっていた、ちょっと先輩で、こういった音楽に詳しい方に教えてもらったのですが、もうこのライブ会場の雰囲気やダニーの唄の素晴らしさ、リズムセクションのグルーブ感、そしてこのベースソロを聴いて、一気にはまってしまいました。
はっきり言って、僕にとってもバイブルと言える一枚です。
ということで、まずはそのウィリー・ウィークスの基本情報から。
生年月日:1947年8月5日
出身地:アメリカ ノースカロライナ州 サレムバーグ
彼の特徴といえば、もう一にも二にもそのグルーブと言えるでしょう。
そしてこの「Donny Hataway Live」を聴けば、そのことが一目瞭然です。
音色もご機嫌ですよね。
ウィキベディアによると、使用楽器はフェンダー・プレシジョンベース、アンプはアンペッグのSVTだそうです。まあ、いかにもこの音が出そうな組み合わせですね。
もちろんグルーブも最高なんですが、ちょっと入ってくるフィルインが、また最高にかっこいいんですよね。
このアルバムに収録されている「What’s Goung On」という、マービン・ゲイの有名な曲がありますが、僕自身はこのダニー・ハサウェイのバージョンの方が好きです。
それは、こちらはライブということもありますが、はやりそのウィリー・ウィークスのフィルインが最高にかっこいいからという理由の方が大きいでしょう。
もちろん、オリジナルでのジェームス・ジェマーソンも素晴らしいのですが、ライブということもあり、やはりウィリー・ウィークスの演奏の方が、よりグルーブ感があるように思います。
ウィリー・ウィークスは本当に多くのミュージシャンのサポートをしていますが、僕がよく知っているのは、まずはドゥービー・ブラザーズですね。
野外でのコンサートの模様を収録した映像がありますが、僕はそのドゥービー・ブラスザースも、こちらはもう高校生の頃から大好きだったので、そこにさらにウィリー・ウィークスが参加しているということもあって、このライブ映像は大好きでした。
あと、僕が直接彼をライブで見たのは、エリック・クラプトンの武道館でのコンサートだったのですが、そのときはなんとドラムスはステーブ・ジョーダン! この二人は、僕が最も好きといっても過言ではないリズム・セクションのコンビなんですが、やはり本当にご機嫌でした。
そうそう、その二人のコンビで、ハービー・ハンコックの「Posibilities」というアルバムにも参加しています。
このアルバムは、1曲ごとに、素晴らしいボーカリストをゲストに迎えて収録されたオムニバス的なアルバムなのですが、その中の、ギタリストとしても素晴らしいジョン・メイヤーをフューチャーした「Stitched Up」という曲に、ふたりで参加しています。
この曲も、めっちゃかっこいいんですよね。
このアルバムは他にも素晴らしいボーカリストが多く参加していますし、アレンジも、ハービーのソロも、またサポートミュージシャンの演奏もご機嫌です。僕の大お気に入りの一枚でので、是非聴いてみてください。
で、このアルバムにはメイキングの映像があります。

(以下のサイトで見られます。

映像の前半では、ウィリー・ウィークスやスティーブ・ジョーダンといったレコーディング・メンバーの、そのレコーディングの模様が収録されていますが、後半のライブの模様の映像では、マーカス・ミラー、テリー・リン・キャリントンのご機嫌なリズムセクションを始め、今は亡きロイ・ハーグローブや、ケニー・ギャレットらの姿もあります。よかったら是非見てみてください。)
まあ、そういったアーティスト以外でも、アレサ・フランクリンやキース・リチャーズ等々、超大物アーティストのサポートをたくさんやっています。いやはや、凄いですね!
さてでは、このベースソロの解説をしておきましょう。
このソロはとにかく、後半に向けてのストーリー展開が絶品です。
そして大体8小節ごとにモチーフを変えるのですが、そのモチーフもまた、どれもこれもが絶品です。
最初は、ルートのEの音だけを使った、ごくごくシンプルなフレーズから始まりますが、続いてそれをリズミックに展開します。そのときに多用しているのが6度のC#の音です。いわゆるメジャーペンタトニックの音ですが、この音を使ったフレーズもかっこいいですね。
そして次に中域を使ったフレーズに移行するのですが、そのときには7thのDの音を入れて、一気にファンキーなサウンドになります。
そして1弦の12,3フレットあたりで、Aの音をチョーキングしてBbのブルーノートを多用するフレーズですね。
それに続き、17フレットあたりを使ってのフレーズでは、その辺りの音と4弦の開放弦という、幅の広い音域を使ったフレーズとなっています。
そして最後にこのソロのハイポイントである、6連を使ったパッセージ。
音使いとしては、3度の音程の2音を、スケール音階で上がっていくだけのことなんですが、なんともかっこいいですよね。
とにかくソロの展開が、見事に後半に向けて右高上がりで駆け上がっていく、そしてそれにつられて、場内がどんどん興奮のるつぼと化していくのが、ダニーハサウェイやお客さんのかけ声を聴いているだけでもよくわかります。それまで、この曲の中で何人もがソロを取っていますが、このウィリー・ウィークスのソロにすべてを持って行かれたって感じですよね。
こんなソロが取れたときは、ベーシスト冥利に尽きると言えます。
このソロは僕のこの人生で、もう何度となく聴きましたが、こうやって採譜したのは初めてです。
が、やはり採譜が可能となるまでに聞き込むと、今まで聞こえていなかった、あるいは聞こえていたけれどもそこまでは意識していなかったような音使いやグルーブの感じ、ニュアンスを初めて感じ取ることが出来ました。
やっぱりコピーって大事だし、さらにはちゃんと譜面におこすという作業も大事なんだなと、改めて実感しました。
ということで、このウィリー・ウィークスのソロを、是非譜面と共に聴いてみてください。
そしてこの素晴らしいライブをまだ知らないという方は、是非一度聴いてみてください。
では次回のベーシスト列伝、お楽しみに!