いやいや、ほんとうに疲れました。ウッドベースって、こんな大変な楽器だったんですね。
よく他の楽器の人が休憩の時なんかに、「ちょっとウッドベース、触らしてもらってもいい?」なんていうのですが、「ええ、いいですけど、気をつけてくださいね。最初は気持ちよく弾いていても、後で後悔しますよ」って忠告するんです。
というのも、普通の人なら5分も弾いていたら、もう指先には水ぶくれができますからね。
そんな楽器を昨晩は2時間強、弾きまくっていたんですからね。
しかもメロディをとって、ソロをたっぷりした日には、全く休めやしない!
最初から終わりまで引き続けているんですからね。

ということでさすがの僕も、今日は指先がじんじんしています。
今日がオフ日で良かった!
こんな指の状態じゃ、今日はまともな演奏は不可能です。
そういえばマーカス・ミラーにインタビューをしたときも、「1週間のブルーノート・コンサートの時なんかは、木曜日あたりにはもう指が痛くて、ほんと、辛いんだよ」っていってました。
彼もメロディにソロにと、弾き続けですからね。よく分かります。
でもウッドベースじゃ、それが一日しか持たないんですね。
ただ、正月を挟んで昨年の暮れから全然ライブしてなかったという事情もありますから、指がなまっていたというのもありますね。まいったまいった。
さて昨日ですが、ライブは本当に楽しかったです。
9月のレコーディング以来ということに加え、直前の急な変更(そのときには入ってもらわなかった曲に、今回特別に小沼君に加わってもらった)もあって、進行や構成で混乱した場面もありましたが、そんなことは枝葉末節。
エネルギッシュで楽しい演奏ができたと思います。
終演後も、多くの方からのサインの要望と共に、暖かい感想を聞かせていただきました。
きっとそのエネルギーが、会場の方にも伝わったのだと思います。よかったよかった!
京都や名古屋では、そういった混乱もないよう、そしてさらに盛り上がった演奏ができるようがんばっていきたいと思います。

さて、「琴線」のはなしは少しおいといて、それ以外の「What’s New」を。
2月に「ウォーキング・ベース自由自在」というクリニックDVDを取る予定です。
今はそのための資料作りに終われています。
なにせ1時間のDVD、しかも初心者も直ぐに使える(かもしれない?)ウォーキング・ベースの、秘伝のフレーズ満載という名目です。
そんな、すぐに役に立つフレーズをいっぱい作ろうと、頭を悩ませています。
以前「直ぐ弾けるジャズ・ベース」というビデオをリットーミュージックから出したことがあるのですが、これがかなり不評でした。
「納さん、あれ難しすぎて、直ぐに弾けないですよ!」って。
「あたりまえじゃ! ジャズ・ベースがすぐに弾けるようになるんやったら、誰も苦労せぇへんわい!」という言葉が喉元まで上がってくるところを押さえて、「はい、申し訳ありません。私が至らぬばっかりに」と謝る日々が続いたことがありました。
同じ轍は踏むまいということで、今回は「あれ、役に立っています!」といってもらえるようなDVDを作ろうと、頭をひねっている毎日です。
そんな合間を縫って、2月からは森山良子さんの2年目のツアーが始まり、そのための新たなメニューのアレンジもしなければなりません。
なのにまだ選曲が決まっていない。譜面も来ていない。
どないすんねん!
今年は良子さんの40周年。
そんなスペシャルな年でもあるので、内容もきっと盛りだくさんになるはずなのに。
きっとそのうちどっと曲がきて、「じゃ、アレンジ、お願いね。」ってなことになるんでしょうか?
かなりびくびくしている今日この頃ですが、とにかくいいコンサートになるよう、アレンジもがんばりたいと思いますので、そちらの方も楽しみにしていてください。

それとその、森山良子さん40周年記念のイベントの皮切りとして、1月21・28日の夕方放送の、フジテレビ「ミュージック・フェア」に、良子さんの伴奏で出演します。
収録自体は昨年に行われました。
暮れも差し迫った昨年12月27日に行われたのですが、一日で2回分を取るというハードなスケジュールだったため、収録終了は夜中の3時過ぎ。
最後の最後に、今年のツアーでも演奏する予定の「聖者の行進」という相当複雑なアレンジの曲を収録したため、僕を含めてビッグバンドのメンバーの多くが、「この時間にこのアレンジはなぁ」と嘆いていました。
まあ、そんな裏話も念頭に置きつつ、お暇な方は見てやってください。ゲストも豪華な顔ぶれなので、楽しめると思いますよ。

そんなわけで今年も気がついてみれば、あっという間にギアは5速に入っています。
まだ体は暖気運転中なのにね。ちょっとからだと心に猛チャージをかけないと。

今年もライブにコンサートに、TVにCDに、雑誌にDVDにと、八面六臂の活動をしていきたいと思います。
詳しいこともこのHPでどんどんご報告させて頂きたいと思いますので是非期待していてください。ではでは!

CODA /納浩一 - NEW ALBUM -
納浩一 CODA コーダ

オサム・ワールド、ここに完結!
日本のトップミュージシャンたちが一同に集結した珠玉のアルバム CODA、完成しました。
今回プロデュース及び全曲の作曲・編曲・作詞を納浩一が担当
1998年のソロ作品「三色の虹」を更に純化、進化させた、オサム・ワールドを是非堪能ください!